二人とも興奮して議論応酬することおよそ10分、気がつくと社内が静かになっていた。
みんな、聞いていた。
恥ずかしかった。
数年に一度、思い出したように俺の仕事を管理しようとする彼。
それが昨日。
オリンピックじゃあるまいし。
気に食わなかった。
なので、管理する側の責任と気概とがどのくらいあるかを追求した。
管理をしたいのか干渉したいのかどっちか、問い詰めた。
彼流の管理で、俺の仕事は楽になるのか、仕事量を公平に分けてくれるのか、どういった効果が生まれるのか、どこまでやるつもりなのか、しつこく聞いた。
相手ははっきりと返事をせず、話をそらそうとする。
その態度に腹が立ち、さらに追求をヒートアップしてしまった。
当時目の回る忙しさで仕事しており、自分の仕事を押し付けようとしてきたので、その態度が気に入らなかったというのもある。
管理するもされるも仕事場なんだからそれはあって当たり前、それはわかる。
でも、
自分の仕事を俺に押し付けたい ->
俺のスケジュールを知りたい ->
スケジュールに空きが無いけど無理に押し込んでやれ ->
後はなにがあってもほっておこう
こんな考えが見え見えだから。
かっこいい言葉を並べているが、結局は自分の欲を満たしたいだけ。
最後は、「ここ最近の仕事の具合を上司に報告しとけ」で、去っていった。
あんたと一緒に仕事なんぞできないししたくもない。
それよりも。
新規事業が失敗したら辞めるといっていた事ですけど。
そろそろ、どんな風に責任をとるおつもりなのか、聞かせてもらえませんか?