羽根掛布団を買いに布団屋へ。
格安・6999円というのがあった。
予算は1万円台前半と見ていただけに、価格的に引かれる。
しかし品質はどうなのだろう。
店員に聞いてみた。
「6999円のは、どうですか?」
「ハンガリーとかシベリアとか、そちらのダウンのがオススメです(21000円)」
「その中国産のとどう違うかと言うと、寒いところで育った鳥のほうが・・・」
話が長い。
店内奥の畳の部屋に案内される。
「この布団に寝てみて、比べてください。だいぶ差があるでしょう!」
「品質の悪い布団は、だんだんと綿が縮んで暖かい空気を含まなくなるんです。」
だんだん雲行きが怪しくなる。
やばいなと思いながら、寝比べてみた。
しかし確かに高いほうが、厚みがあり品物がよさそうだ。
正直、ちょっと惹かれた。
それを察してか、同行の妻が尋ねる。
「安いほうの布団は、どれくらいつかえるもんなんですか?」
「10年は使えますが・・・」
「10年も!、じゃ、これにする?」
「そ、そうだね、これにしようか。 3年でダメになったとしても3個買えるもんね!」
(店員は不満顔)
妻が再び尋ねる
「うちで今使っている布団は綿布団なんですが、安いほうの羽根布団とだったら、どっちが暖かいですか?」
「綿布団と羽毛布団だと、やっぱり羽毛です」
「じゃ、やっぱりこれにする?」
(店員はさらに不満顔)
いったんブレイクし、畳の部屋から売り場へ。
某品物、6999円の値札の下に、以前の値札が張ってあるのを発見する。
「9999円」と。
しかしその下に、さらに説明書きの台紙「定価39800円」。
「もともとはこんなに高いの? じゃあ無印とかベルメゾンのより品がいいかもしれないね。向こうは定価で14000円だったから。あ、それにダウン90%、フェザー10%だって。ダウンて多いほうがいいんだよね」
「それは中国の製品だから。中国人は日本語が分からないから間違いが多いんです。これホントはダウン50%、フェザー50%です」
「でも、布団の品質表示のタグにもダウン90%て、ほら」
「そこには訂正のシールがあったんですが・・・・おやー? 剥がれてますね」
怪しさ爆発。
「・・・6800円のにします。」
去っていく店員。
あー、おもしろい買物だった。