夏なので、小学校の思い出などを披露しよう。
(え、誰も聞きたくないって? まあそういわずに)
今の季節、自由研究というのがあった。
今もあるのかな?
テーマは何でもいいのだが、とにかくひと夏で何か研究をしなくちゃいけない。
みんなは、雑誌や学校で配布されるサンプルテーマから、適当に研究テーマを決める。
だが、そのころから変わり者だった私、なにか周りをあっと言わせるような、画期的な研究をしたいと考えた。
ある日、「暑い日には、セミがよく鳴いているような気がするなあ」とふと思った。
ひょっとして、温度と湿度と、それと虫の行動に、何か相関があるのでは。
「これやがな!」。
脳内に電球がともった。
それで翌日から、嬉々として研究を始めた。
・晴れ、温度25度、湿度60%、セミの声は昨日よりうるさい。家の花壇にちょうちょを3匹見た。
・くもり、温度28度、湿度55%、コオロギの声がよく聞こえる。
・雨、温度28度、湿度80%、バッタの数が増えたような。
という具合に。
で、8月の終わりが近づくにつれ、温度と湿度と虫の行動には、何の相関もないことがわかってきた!
(今思うと、ホントばかですね)
がっかりしてレポートを書く。
「何の相関もないことがわかった」と。
がんばったのに、つまらない結果になってしまった。
もちろん先生も、ほめてくれない。
口惜しかったのは、ミョウバンの結晶を写真に撮ってまとめて提出した友達の研究が、市か何かの賞をとったこと。
彼は8月末のほんの3日位しか研究していないのに・・・。
(それも親に手伝ってもらった)
私は研究に1ヶ月以上費やしたのに・・・。
私が世の不条理さを覚えはじめたのは、その頃からでしょうか。