PowerAutomate

PADでCSVファイル2つのキー列の付き合わせ処理。あるいは検索マッチング処理

投稿日:

2つのCSVファイルのキー列を比較して、一致したらその行の別の列に更新等の処理をするケースは、多いと思う。

けども、ネットにあまり情報が無かったので、載せておこうと思う。

方法1:ループを二つ使った処理

まず、シンプルにループを使って、付き合わせ処理を作ってみた。よく情報処理の試験で出てくるようなやつ。


だが、作って実際に動作させると、外側のループのキーと内側ループのキーを一件一件見ていくので、遅くて使い物にならない。
そもそもPADのフローは遅いので、このやり方だと、自分の業務に使えない。

方法2:ループと検索を組み合わせた処理。

次に、外側ループはそのままで、内側で検索を使うことにした。


ただ、検索結果が返る変数のDataTableMatchesの使い方がわからなくて。
見つかったキーをテーブルで返してくるのと、その中の数字が数値ではなく文字であることが、なかなか気が付かなくて。

しばらく難儀したけど、できた。


結果、すごく早くなった。
2つのファイルそれぞれ30件あるテキストファイルを処理するのにかかった時間は以下。

方法1:360秒
方法2:30秒

12倍。
ExcelVBAだと一瞬で結果が出るのだが、PADだとやはり遅いので、やり方を工夫しないといけないシーンがちらほら出てくる。
もし方法1をどうしても使わなければいけなくなったら、お互いのファイルのキー列をソートして、見つかったら次の処理での調査範囲を狭めるなど作るのに手間がかかる。ヤダなあ。。

参考:方法1のコード

LOOP LoopIndex1 FROM 1 TO CSVTable1.RowsCount - 1 STEP 1
    LOOP LoopIndex2 FROM 1 TO CSVTable2.RowsCount - 1 STEP 1
        IF CSVTable1[LoopIndex1][0] = CSVTable2[LoopIndex2][0] THEN
            IF CSVTable1[LoopIndex1][1] <> CSVTable2[LoopIndex2][1] THEN
                Display.ShowMessageDialog.ShowMessageWithTimeout Message: CSVTable2[LoopIndex2][1] Icon: Display.Icon.None Buttons: Display.Buttons.OK DefaultButton: Display.DefaultButton.Button1 IsTopMost: True Timeout: 3 ButtonPressed=> ButtonPressed
                EXIT LOOP
            END
        END
    END
    SET LoopIndex2 TO 1
END

参考:方法2のコード

LOOP LoopIndex1 FROM 1 TO CSVTable1.RowsCount - 1 STEP 1
    Variables.FindOrReplaceInDataTable.FindItemInDataTableEverywhere DataTable: CSVTable2 AllMatches: True ValueToFind: CSVTable1[LoopIndex1][0] MatchCase: False MatchEntireCellContents: False DataTableMatches=> DataTableMatches
    Text.ToNumber Text: DataTableMatches[0][0] Number=> CSV2Row
    IF CSVTable1[LoopIndex1][1] <> CSVTable2[CSV2Row][1] THEN
        Display.ShowMessageDialog.ShowMessageWithTimeout Message: $'''%CSVTable2[CSV2Row][0]%
%CSVTable2[CSV2Row][1]%
''' Icon: Display.Icon.None Buttons: Display.Buttons.OK DefaultButton: Display.DefaultButton.Button1 IsTopMost: True Timeout: 3 ButtonPressed=> ButtonPressed
    END
END

コードは、PADに貼り付けて使えます。

-PowerAutomate

執筆者:

関連記事

Power Automate Desktop + firefox 拡張機能が必要ですのエラー

今日、約ひと月ぶりにPADを最新版に更新したら、FireFoxで動かなくなった。EdgeとChromeはOK。 「power automate 拡張機能が必要です firefox」といったキーワードで …

PAで複数の同じPADの処理をループするときに気を付けること

Power Automate のフロー内で、同じデスクトップフローを2回使っている。それぞれの処理の終了後は、同じように同じ名前の出力変数を受け取り、次の条件で使っている。なので、最初の処理のブロック …

Power Automate Desktopでダイアログでのファイル選択完了判定

今回Power Automate Desktopで、やりたかったこと: (人間が作業)Webブラウザからファイルのアップロードするダイアログボックスで、ファイルを選択してOKボタンを押すところまで。( …

Shopifyの注文情報をArigato AutomateionアプリとPowerAutomate経由でチャットワークに通知する

まずはPower Automate 側を作る。 トリガーはmanual。 HTTP URI は、自動で作られる。後でArigato Automationで使う。 JSONの解析をする。サンプルのペイロ …

Power Automate を使ってGmailの本文をチャットワークに通知する

自分用のメモ。 やりたいこと:Gmailの件名に「在庫」を含むメールのみ、チャットワークに本文を流す。 困ったこと:テストのときに、HTTP_Webhookのアクションで、タイムアウトのエラーが出る。 …