朝、会社で、営業に出かけようと準備をしていると、「新人を一緒に連れてってくれ」との声が。
私は営業が大の苦手なので、下手な対応を見せてしまうのは新人さんに利ありや否やと思ったが、本人も連れてってくれというので、しょうがない、一緒に出かけた。
うーん、行きたくなさがブレーキをかけて、準備を遅々と進めていたのがまずかった。
もっと早く出かけるべきだった。
後の祭り。
当然、車の中で話をするのだが、でも、意外と、話がはずんだ。
彼女の最初の印象は、くせのない穏やかな性格。
数時間も車で話をすると、だんだんお互い、打ち解けてくるもので、仕事の話も真剣にした。
「うちの会社では営業方法はみんな自己流・・・営業を生業としてきた者が一人も上にいない。誰も教えてくれない」なんて話も。
彼女は前職で営業経験があったことを知っていたので、「前の会社では、自治体の営業はどういう風にしていたのか」聞いてみた。
「毎春に出る予算書を閲覧して今年度の事業を知り、担当部署に赴いて名刺受に名刺を入れ、何度か出入りをしていると忙しさやら緊張度やらで仕事の空気やキーマンが読めてくるので、ここぞというときに「この仕事をを中心に進めているのは誰ですか?」と聞いて回り、分かったらあとはその人のところに話を持ちかけて、少しでも気配がありそうだったら全精力傾注!」
ということだ。
他にも、「市庁や助役の名刺受はたいていわかりにくい場所にあるが、そこにも名刺を入れる。一見無駄なように見えるが意外と効果がある。名刺受をおくときはライバル企業の名刺がすでにおいてある場合は、さりげなくチェックする」など。
さすがプロ。
早速にその方法を頭に入れながら、商工会議所や役場を数箇所回り、実践。
「なじみ」のとこが半分だったこともあり、スムーズに話を進められた。営業のコツが少し、分かったような。
なかなかやるな、新人さんよ。
(なんて、オレがダメすぎ?)